お礼奉公の途中での退職―奨学金の返済はその2

お礼奉公の途中での退職―奨学金の返済はその2

では、奨学金の返済額ごとに対応策を考えましょう

 

〜100万円まで

対応策
貯金がいくらあるか計算します
足りない分は、転職先の病院に相談してみます
そんなことが出来るんですか? って誰でも思いますが
実は看護師転職サイトを使えば、そんなリクエストも可能です
正確にいうと、交渉のなかでうまく切り出せば
可能性はあるということです

 

交渉はすべて
転職サイトのコンサルタントさんやアドバイザーさんがやって
くれます

 

あなたは転職サイトへ登録して
自分の立場を理解してくれるコンサルタントさんを見つけるだけです

 

話のもっていきかたは、ことがお金の話だけに少し慎重にしましょう

 

「私はお礼奉公の期間が残っているのだが、一日も早く転職したいので
貯金を貯めてきました。ところがあと50万円足りません。
転職支度金などの名目で前借りできる病院を探してくれませんか?」

 

こういう条件が通用するかどうかは
多くの転職サイトで多くのコンサルさんと出会うしかありません
(どこの転職サイトもこういう事例は、できるなんて口が裂けても
いえません)
あまり、詳しくは書けないのですが、看護師不足のおり
この手の話は看護師の引き抜きという問題に発展しますので
公になりませんが、けっこうあるとだけいっておきます

 

100万〜200万円まで

 

基本的に〜100万円までの事例と同じなのですが
額が大きくなると、
もうひとつ
カードローンという手を考えてみましょう
カードローンは看護師さんなら
数十万円はすんなりと借りれますが
100万円を借りるとなると
実績が必要です

 

カードをつくって数万円を借りては返すという実績を
つくる必要があります

 

何度が返済実績があると100万円ぐらいは借りれるようになります

 

200万〜300万まで

額がさらにおおきくなりました

 

応用編ですね
いまはカードローンやクレジットカードのキャッシングも
総量規制といって、年収の3分の1までしか借金できません
狙い目は銀行系のカードローンです
銀行系は総量規制の対象外ですので
年収の3分の1を超えても貸してくれる可能性があります

 

返済実績をつくり、最後の手段は親族が保証人になってくれることです
実際にお金は出せないが、親や兄弟であれば、あなたが看護師という
堅実な職業をもっていて転職の必要に迫られているということに
理解をしてくれれば、保証人にもなってくれるかもしれません

 

ドーンと裏技公開

 

奨学金の返済も300万あたりになってくると
現実的に返せないと常識的に考えるでしょう

 

しかし、裏技が世の中には存在します

 

しかも超合法的に
労働法全般は働く人の味方です

 

その方法とは

 

ズバリ、未払い残業代を払ってもらうことで

 

そのために必要なのは
タイムカードがあれば、タイムカード
きちんと本当の出勤時刻、退勤時刻が押されているものが必要です

 

サービス残業を強いる職場では出勤だけ押させる、または
残業をしているのに残業にならないように退勤を打刻させてから
働かせるなどの「違法行為」がまかり通っています

 

ですから、証拠になるものは
自分が手書きで書いた勤務時間を
きちんと日記のように毎日つけていることです
表にしてもいいですね。
いつの日か、残業代を取り返してやろうと
念のためにこういうものをつけている人も
看護師さん以外でもいます。
ブラック企業といわれるところに勤める
ソルジャー会社員といわれる人に多いのです

 

で、いままでお手製の出勤時間記録をつけてない人は
今日たったいまからやりましょう

 

なってたって、新米看護師さんでも
時給は最低でも1500円以上です
週40時間の法定労働時間を超えた
時間外労働(早出および残業代)は
25%割り増しですので。

 

ざっくり時間外労働の時給2000円と計算すると
月50時間のサービス残業でなんと
10万円となります
年間で120万円――で、でかいです
大金でございます

 

さて、次にどうするか

個人で師長あたりに相談なんて
「それだけはやめてください」
愚か者です

 

一に労働基準監督署への相談
二に労働組合
三に弁護士です

 

弁護士に頼むとお金が発生しますので

 

優先順位は一と二ですね

 

労働基準監督署は不当労働行為に眼を光らせています
特にサービス残業には厳しく指導をします

 

タイムカードの退勤時間を押させていない
または、打刻したあとに労働させるなどは
はっきりとした違法行為ですので
完全にあなたの勝利です
相談窓口があるのでありのままを話してみましょう

 

次に労働組合ですが

別に病院に組合がなくても大丈夫ですよ

 

その都道府県の一般労働組合というのが
あります。
個人でも参加できますし、団体交渉や折衝を
プロの立場でやってくれます
残業代の支払い
それに加えて、お礼奉公に対する奨学金の支払いまで
交渉してくれます
すべて無料ですので安心を
さらにいうと労働組合の団体交渉権は
労働三法という法律にしっかりと明記されている
完全な合法行為です

 

お礼奉公は奴隷労働といわれ、はっきりとした違法行為ですので
それ自体は無効とされます

 

問題なのは、奨学金を借りたということは民法上の
借金なので、これは消えないということです

 

しかし、3年間の勤務で帳消しとなっているのなら
3年間まるまる、一日欠けても一括全額返済という
契約(約束)もお互いに歩み寄ることができます

 

労働組合のプロに参加してもらうことで
譲歩案が引き出せることが考えられます

 

3年のうち2年間勤務していれば、3分の2が減額される
全額一括返済ではなく、分割が認められる
などの条件闘争が可能になるわけです

 

個人的には、これらのをりようすれば無料です
弁護士さんはもつれたときの最後の頼み綱と思っておけば
いいでしょう

 

退職の意思が固まれば
病院側にどう思われようが
やる価値はあります

 

なんてたって、あなたの今後の人生なのですから

 

正面からいくと骨が折れます、だから少し視点を変えてみましょう。リラックスリラックスです。
こちらの解決方法のヒントのページをご覧ください
お礼奉公(奨学金)返済に悩む第二新卒看護師の悩み